アバターの選び方

改変しやすいアバターの見分け方

目次

アバターを買ったばかりの頃は、そのままの姿で十分に満足できます。改変のしやすさが効いてくるのは、しばらく使ってから「服を替えたい」「髪の色だけ変えたい」と思ったときです。そしてその段階で詰まるかどうかは、運ではなくアバターの作りで決まっています。

改変しやすいアバターには、共通する4つの要素があります。どれも購入前に確かめられるものばかりです。改変の知識がなくても、販売ページを見るだけで判断できる形にしました。

先に要点を言うと、見るのは「対応衣装の数」「素体情報の公開」「パーツとマテリアルの分かれ方」「非破壊改変に乗れるか」の4つです。この順で確認すると、判断が速くなります。

改変しやすさは、あとから効いてくる要素

改変しやすさは、買った瞬間には価値が見えません。見た目も表情も、届いた状態で評価できます。しかし改変のしやすさだけは、実際に手を動かすまで実感できないという性質があります。

そのため、選ぶ段階では後回しにされがちです。ところが、長く使うほど比重が上がる要素でもあります。同じ姿を毎日使っていると、必ずどこかを変えたくなるからです。

詰まるのは技術ではなく構造のせい

改変で行き詰まったとき、多くの人は自分の技術不足だと考えます。実際には、そのアバターが改変を想定した作りになっていないことが原因のケースがかなりあります。分けられていないものは分けられませんし、情報がなければ合わせようがありません。

逆に、改変を前提に作られたアバターは、初めての人でも手順どおりに進みます。改変の全体像はアバター改変の完全ガイドにまとめているので、何をする作業なのかを先に眺めておくと、この記事の判断基準が具体的に感じられるはずです。

ここがポイント

改変しやすさは「作者がどこまで他人の手が入る前提で作ったか」に現れます。これは技術力ではなく設計思想の話なので、販売ページの書き方から読み取れます。

要素1:対応衣装がどれだけ出ているか

いちばん分かりやすく、いちばん効く要素です。そのアバター向けに作られた衣装がどれだけ流通しているかで、着せ替えの手間が大きく変わります。

対応衣装があると何が省けるか

対応衣装は、そのアバターの体型に合わせて作られています。着せるだけで形が合い、体が服を突き抜ける現象も起きにくくなります。非対応の衣装を無理に着せる場合、体型を合わせる調整が必要になり、作業は何倍にもなります。

着せ替えの具体的な手順や、はみ出しが起きたときの対処は衣装の着せ替えと貫通の直し方の記事で扱っています。対応衣装があるかどうかで、この作業の難易度がどう変わるかも分かります。

数を調べる方法

販売サイトの検索欄に、そのアバターの名前を入れてみてください。対応衣装があれば、商品名や説明文に対応先として書かれているので、まとめて出てきます。作者自身が対応衣装を出している場合もあります。

ここで見るのは総数だけではありません。系統の広がりも見ましょう。制服系ばかり、あるいは水着系ばかり、という偏りがあると、自分の着せたい方向とずれる可能性があります。

対応衣装が多いと情報も増える

対応衣装が多いアバターは、使っている人も多いということです。すると、改変の手順を書いた記事や動画も見つかりやすくなります。詰まったときに調べれば答えが出てくる、という状態は、初めての改変では大きな助けになります。

この効果は見落とされがちですが、実際にはかなり大きく働きます。改変で止まる場面のほとんどは、誰かが先に通った道です。同じアバターを使う人が多ければ、その解決策がすでに文章になっている確率が上がります。

更新が続いているかもあわせて見る

対応衣装が過去に多く出ていても、最近の動きが止まっていることがあります。販売ページの更新履歴や、新しい対応衣装が出ているかを確認しておきましょう。動きが続いているアバターは、これからも選択肢が増えていきます。

止まっているアバターを選んではいけない、という話ではありません。ただ、今ある衣装の中から選ぶことになる、という前提は持っておいたほうが期待とずれません。

初心者さん

対応衣装が多いかどうかは、どのくらいの数を目安にすればいいですか。


編集部

数で線を引くより、「自分が着せたい系統が2つ以上ある」を目安にしてみてください。着たい方向がそろっていれば、総数が少なくても困りません。

要素2:素体の情報が公開されているか

素体とは、服を着ていない状態の体のモデルのことです。この情報が公開されているかどうかで、衣装を作る側の参入しやすさが変わります。

公開されていると衣装が増える

衣装を作る人は、素体の形に合わせて服を作ります。素体のデータが提供されていれば、その作業がやりやすくなり、結果として対応衣装が増えます。つまりこれは、要素1を将来にわたって支える土台です。

販売ページに「素体データ同梱」「衣装制作者向けデータあり」といった記載があるかを見ておきましょう。記載があるアバターは、作者が改変や派生を歓迎している姿勢の表れでもあります。

自分で使う場面もある

素体データは、衣装を作らない人にも役立ちます。体型をシェイプキーで調整したときに、どこまで動かすと服が合わなくなるかを確認する材料になるからです。また、非対応の衣装を合わせる作業でも参照します。

体型を隠すシェイプキーの有無

衣装を着せると、服の下の体が表面に飛び出してくることがあります。これを防ぐために、体の一部を細くしたり縮めたりするシェイプキーが用意されている商品があります。「衣装用シェイプキー」「収縮用」といった名前で説明されることが多い部分です。

これが最初から入っていると、着せ替えの作業がぐっと楽になります。入っていない場合は、自分で調整するか、対応衣装側が対処しているものを選ぶことになります。改変を前提にするなら、地味ですが効いてくる項目です。

要素3:パーツとマテリアルの分かれ方

ここは少し技術的ですが、色替えのしやすさに直結します。押さえておく価値があります。

マテリアルの粒度で色替えの自由度が決まる

マテリアルとは、表面の見た目の設定をまとめた単位です。髪、肌、服、目、といった部分ごとに分かれていれば、その単位で色や質感を変えられます。逆に、体全体が1つのマテリアルにまとめられていると、髪だけの色を変えることができません。

細かく分かれているほど自由度は上がりますが、その分だけ処理の負担も増えます。極端に細かければ良いというものでもなく、用途ごとに分かれている状態が扱いやすい形です。色替えの方法そのものは色替えの3つのやり方の記事で比較しています。

パーツが独立して外せるか

髪飾り、リボン、靴といった小物が、それぞれ独立した部品になっているかも見ておきましょう。分かれていれば、使わないものを外して軽くしたり、別のものに差し替えたりできます。

すべてが一体化していると、一部だけを消すことができません。削る余地が少ないという意味で、軽量化の面でも不利になります。

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作りの特徴改変のしやすさ軽さの調整色替え
用途ごとにマテリアルが分かれている◎◯◎
すべてが1つにまとめられている×××
小物が独立した部品になっている◎◎◯
小物が本体と一体化している×××

※実際の商品は両者の中間にあることが多くなります。

要素4:非破壊改変に乗れる作りか

近年の改変では、元のデータを書き換えずに機能を足していく「非破壊改変」という進め方が主流になっています。これに乗れるかどうかで、作業のやり直しやすさが変わります。

非破壊改変で何が楽になるか

従来のやり方では、改変するたびに元のデータへ直接手を入れていました。失敗すると元に戻すのが大変で、作者がアバターを更新したときに、改変をやり直す必要も出ていました。

非破壊の進め方では、変更を別の層として重ねる形になります。気に入らなければ外せますし、本体が更新されても差分だけ載せ替えられます。初めての改変で試行錯誤するなら、この方式に乗れることの価値は大きいです。

乗れるかどうかの見分け方

対応衣装の説明文に、非破壊改変のツール名が出てくるかを見てください。名前が出ていれば、その作法で作られています。アバター本体の説明で、対応ツールが挙げられていることもあります。

もう一つの手がかりは、ボーン(骨格)の構成が一般的な形に沿っているかです。ボーンとは、モデルを動かすための骨組みのことで、腕や脚の関節にあたる部分が並んでいます。標準的な構成なら、既存のツールや衣装がそのまま噛み合います。独自の構成だと、対応するものが限られます。

説明文にボーン構成の記載がなくても、対応衣装が多く出ていること自体が間接的な証拠になります。合わせにくい構成なら、そもそも衣装を作る人が集まりません。

ツール名が並んでいることの意味

販売ページに対応ツールの名前が並んでいると、初心者には難しそうに見えるかもしれません。実際は逆で、その表記は「準備された作業手順があります」という意味です。自分で一から考える場面が減るということでもあります。

導入すべきツールの種類や役割分担は、改変を始める段階で整理すれば間に合います。選ぶ段階では、名前が挙がっているかどうかだけ見ておけば十分です。

改変前提でないアバターを選ぶ場合

ここまでの条件を満たさないアバターが悪いわけではありません。作者が完成形として出しているアバターには、そのままの状態でしか出せない完成度があります。

その場合に確認しておくこと

改変を想定していないアバターを選ぶなら、規約で改変が許されているかを先に確認しましょう。作りの問題以前に、改変そのものが禁じられていることがあります。許可されていない改変は、どれだけ技術があっても選択肢に入りません。

また、その姿を長く使えるかを自問しておくと安心です。着替えができない前提なら、飽きが来たときの逃げ道が少なくなります。用途を絞って、撮影用の1体として持つ、といった位置づけなら無理がありません。

買う前に通す確認手順


アバター名で対応衣装を検索する

販売サイトで名前を検索し、対応衣装がどれだけ出ているかと、系統の広がりを見ます。


素体データの記載を探す

同梱データの一覧や説明文に、素体や制作者向けデータの記載があるかを確認します。


サンプル画像でパーツの独立を見る

小物を外した状態の画像があるかを見ます。あれば、部品が分かれている証拠になります。


対応ツールの記載を確認する

非破壊改変のツール名が説明文に出ているかを見ます。出ていれば作法が整っています。


規約で改変の可否を読む

作りの条件が良くても、規約で禁じられていれば意味がありません。ここは必ず確認します。




注意

改変のしやすさが十分でも、規約で改変が認められていなければ手を出せません。作りの確認と規約の確認は、必ずセットで行ってください。

よくある質問

選んでおいて損はありません。実際に改変するかどうかとは別に、対応衣装が多いアバターは情報も多く、困ったときに調べやすくなります。また、改変するつもりがなくても、色を少し変えたいという場面は意外と早く来ます。条件が同じくらいの候補で迷ったら、改変しやすいほうを選んでおくと選択肢が残ります。


かぶります。ただし、対応衣装が多いということは、組み合わせの選択肢も多いということです。衣装と髪色を変えるだけで、同じアバターでも印象はかなり変わります。むしろ、対応衣装が少ないアバターのほうが、みんな同じ姿になりやすい面もあります。


記載がない商品も多いので、書かれていなくても不安になる必要はありません。代わりの手がかりとして、色違いのサンプル画像があるかを見てください。髪だけ色が違う画像や、服だけ色が違う画像が並んでいれば、その単位で分かれている可能性が高くなります。作者に質問できる窓口があれば、購入前に聞いてしまうのも確実な方法です。

まとめ

  • 改変しやすさは買った直後には見えないが、長く使うほど比重が上がる
  • 対応衣装の数と系統の広がりが、いちばん分かりやすい判断材料
  • 素体データの公開は、将来の対応衣装を増やす土台になる
  • マテリアルが用途ごとに分かれ、小物が独立していると自由度が高い
  • 非破壊改変に乗れる作りだと、試行錯誤ややり直しが楽になる
  • 作りの条件がそろっていても、規約で改変が許されているかは別途確認する

候補が数体まで絞れたら、あとは実際に改変している人の作例を探してみてください。同じアバターで自分がやりたいことを実現している人がいれば、それが何よりの裏付けになります。

※対応ツールや同梱データの内容は商品ごとに異なります。実際の記載は各販売ページで確認してください。

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